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◆◆今月の井上さん〜カレーの悦楽境マレーシア◆◆
多民族国家マレーシアを支えるのはマレー系、中華系、インド系の三大民族。過去には中華系とマレー系住民の衝突、争乱の歴史があるものの、少なくとも現在我々“外国人”の目に映るかぎりでは、その根底に流れる文化、祖先を異にする民族達がそれなりにうまく融合して一つの国を形成しているように思える。それは端から見るほど容易な事ではないだろうが、根が陽気で、フレンドリーなマレーシア人ゆえに、様々な壁を乗り越えて共存していけるのだろう。
この三大民族にはそれぞれ一年に一度大きな祭りがあり、その時は民族、宗教を越えてマレーシア国民として祝日を楽しむ。マレー系にとっては「ハリ・ラヤ」と呼ばれるイスラム暦のお正月が一大イベントであり、一ヶ月の苦しい断食の後にやってくる新年を国中挙げて祝う。中華人には世界共通の俗に言う旧正月、「チャイニーズ・ニューイヤー」が何と言っても最大の年中行事だろう。どちらも太陽暦に沿っていないため、我々日本人にとっては季節はずれの『お正月』を毎年2度迎えることになる。そして一番少数派のインド系にとって最大のお祭りとなるのが10月半ばの「Deepavali」。『光の祭り』とも言われるこの祭典の間、インド系マレー人の門前には「vikku」と呼ばれるランプが10個灯され、家内安全の祈りが捧げられる。全人口の15%足らずのインド系だが、この時ばかりは「おいらが主役」となり、年に一度のフェスティブシーズンを迎える。毎年この時期になると、近所のインド人からハッピー・ディパバリのカードや、やたらと甘いインド菓子が配られる。実は今、ディパバリの真っ最中にインド菓子を摘みながらこの原稿を書いている。不思議なもので、やはりこういう時は近くのインドレストランにでも行って、彼らと祭りの由来や、まつわる神話など聞きながら、美味いインド飯を食べたくなってきてしまう。
「美味しい食べ物」という点では、私達は多民族国家の恩恵を最大限に受けている。マレー料理はもちろんのこと、中華料理、インド料理のどれも全て本場の料理人による本格的な味が楽しめるわけだ。私に言わせれば、これがマレーシアの最大のセールスポイント。そして、自称グルメの私にとってマレーシアが大好きな理由のひとつとなっている。
元来私は2、3日続いても苦にならない程の大のカレー好きで、日本にいる時から家内の作る「家庭のカレー」とは一線を引き、我が家の別メニューで「本格特製インドカレー」をスパイスの調合、ルー作りから拵え、各方面から好評を得ていました。(笑) そんなカレー好きだけにマレーシア赴任前から、いろいろな本場カレーが味わえる事が楽しみのひとつだったが、来てみて期待通りの「味わい」に満足しきりとなっている。
カレーといっても実に奥は深く、ここマレーシアではインドカレー、マレー風カレー、タイカレー、中華風カレーをいつでも近場で気軽に楽しむ事ができる。スパイス、ハーブもここでは調味料みたいなものだから、どこでも簡単に安く手に入るので、エスニック料理通、カレー通にはたまらない環境と言えるでしょう。
マレー料理の基本はチリ、タマリンド、シナモン、クミン、コエンドロ、ターメリック等の個性的なスパイスで強く味付け、香り付けした後に、ココナッツミルクの芳潤な風味によって、その香味を和らげてちょうど良い味わいを醸し出すというところにあると思う。そんなことを考えながら、マレー料理に何度か挑戦してみたが、やはり本場インドカレーへの興味の方が大きく、たまの休みに気が向くとスパイスと格闘を繰り返しています。やはり基本としては、日曜日に食べるカレーを土曜日に仕込むってことかな。なんて偉そうな事を言っていますが、そんなたいそうなものではありません。(笑)
と言うことで、ディパバリに因んで今日は大好きなカレーにまつわるウェブをご紹介しましょう。日本人はやっぱりカレーが好きなんだなぁというか、世の中にはこんなに「カレーマニア」がいるんだなと改めて驚かされてしまいます。
まずはカレーサイトの代表格と言える<TezCurry’s world>。カレーニュース、カレー関連の書籍紹介等、カレーにまつわるデータの豊富さではまさにNO.1。読めば読むほどカレーの奥行きが実感でき、TezCurryの哲学に触れながら、レシピに沿ってカレー作りを始めたくなるサイトです。
次なるは、手首を切ったら黄金色のルーがあふれ出すほど、カレーが好きという永野圭祐さんの<カレーの穴>。自称「カレーばか」の永野さんのカレーへのこだわり溢れる「七つの穴」を皆さんもお楽しみ下さい。
カレー作りの参考にという方にはレシピのページがいいでしょう。<SPICY FILES>はカレーをはじめとしたエスニック料理のレシピ集。日本の台所で作れるスパイシーな料理というコンセプトで集められた数々のレシピ、またスパイス&ハーブガイドは必見ものです。写真が多くきれいにまとめられたこのページはとってもユーザーフレンドリーで、すぐに本格的カレーが作れてしまうでしょう。
<MOMO GUEST HOUSE>の「インド人の台所」では本場仕込みの万能カレーペースト、チャパティのレシピ等が簡潔にテキスト化されていて、込み入ったスパイスを調合したものでなく、お手軽にできる美味しいカレーレシピとなっています。
マレーシアでは何の苦労もなく手に入るスパイスも日本ではまだ若干難しいようです。そんな時には<輸入食材の店『エスニック』>を利用すれば、手作りカレーの材料が通信販売で入手できます。
作るのもいいが、すぐに食べに行きたいという方には<カレー情報店 ボンかとや>がいいでしょう。300軒を越えるお薦めカレー屋さんリストは圧巻です。「三食カレーでも幸せな人に役立つページ」というのは本当ですね。
こんな“こだわりカレーウェブ”をグルッと一周したら、もうカレーを食べずにはいられないでしょう。さぁ、あなたは外に飛び出しますか〜それともタマネギを炒めはじめますか〜。
ちなみに私はこの後インドレストランに直行しま〜っす。悪しからず!
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