|
◆◆今月の赤木さん〜気候研究の最前線をのぞく◆◆
私は関東に住んでいますが、梅雨明け発表はあったものの不安定な天気ばかり続いています。世界各地でも熱波や干ばつ、あるいは大雨とニュースに上らない日はないくらいです。
地球の温暖化と言われて久しいですが、ようやく昨年末の京都会議のような実務レベルでの本格的な国際会議が開かれるようになりました。議定書などは各国の思惑もあって満足できるものではないでしょうが、それでも逆に考えれば目に見えるアクションプランを作らないと大変な事になりそうだという認識では一致しているようです。
最近では異常気象の原因の代名詞としてエルニーニョやラニーニャなど、一般用語になっていますが、実際には自然はそう簡単ではなく、まだまだわからないことだらけらしいです。
で、今回は気候変動研究の最前線ではどんな活動がされ、どんな成果が上がりつつあるのかなど、インターネット上で見てみようと言うわけです。こういう研究やプロジェクトはある程度の予算も組まれ人に役立つものなのに、普通の人にはほとんど知られていませんが、中を覗いてみると野次馬的に見ても結構面白いものがあるのです。
まずは気象庁の研究施設であるつくばの<気象研究所>を覗いてみましょう。トップページに早速「地球温暖化シミュレーション」と言うのがあるので見てみると、これは年間1%づつCO2が増加すると仮定して、70年後までの変化をアニメーションで見せてくれます。これだと北半球低緯度地方の温度上昇が凄くて、4℃くらいも上がる計算ですね。これじゃ日本も亜熱帯だ!
このほかにも南極域の結氷の年変化やエルニーニョ風の海水温の変化(水平及び断面)の動きの再現を見ることができます。気候研究部の紹介を見てみると雲と放射の研究や気候モデルの研究などが行われているのがわかります。
<東京大学気候システム研究センター>は気候システムの研究を専門に行っているセンターです。先にあったようなシミュレーションモデルは気候を左右する様々な物理現象を取り込んで、実際の気候を数値シミュレーションするためのモデルですが、それには全地球規模で大気、海洋、陸、太陽などの間でどんなエネルギーのやりとりが行われているのかを明らかにし、観測データの取得まで行わねばなりません。ここではそういう研究がチーム毎に行われているんですね。
では実際の観測はどうするのかという話ですが、これは国際協力の大きなプロジェクトが動いているようです。<TOGA COARE>は観測点のほとんどない海洋上、特に熱帯域の観測を各国が協力して調査するものです。日本からも啓風丸、白鳳丸などの船が観測に参加して海温や潮流、洋上あるいは上層の気象観測などを行っています。興味があれば(あんまりそう人もいないか)観測データをダウンロードすることもできます。
<Gewex Asian Monsoon Experiment>はアジアモンスーン域の観測を行うプロジェクトです。特に通常の気象観測網があまり密でない部分、例えばチベット高原、シベリアなどに観測機器(レーダー含む)を持ち込んで、そこでの実際の降雨などを観測したりします。ある程度定常的な自動気象観測システムも考えられているようで、これは衛星を使ってデータを収集するようです。
監視のための衛星だってあります。<ADEOS>は昨年太陽電池パネルが破損して機能停止してしまいましたが、国際的にも期待が大きかっただけにとても残念です。
<TRMM>は現在稼動中の衛星で、今まであまり知られていなかった熱帯域の降雨現象の観測を行うのが主目的で、気候システムの中での熱の収支に大きな影響を与える熱帯の降雨をレーダーなどによって知ろうと言うものです。
何れにしてもこれらの研究は研究者の人たちに頑張っていただくとして、われわれは生活の中で頑張ってCO2を減らさなきゃいけないですね。
|